2011.06.21 投稿者:JTC-出口 さゆり

28-家族の愛。

こんにちは、出口です。

最近は雨が続き、洗濯物がカラっと乾かない日が続きましたが、

今日は少し晴れ間もあり、いつもよりは乾きがよさそうです。

みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

この前の日曜日は父の日でしたね。

私は、実父に半年会っていませんでした。

私の仕事の都合や、たまに実家に帰った時には父が仕事で不在

だったり、お互いのタイミングが合わずに半年も経ちました。

『元気にしてるかな?』

そんな風にいつも心の片隅に思っている中、

たまたま父の日とお休みが一致したので この機会に実家に帰りました。

2~3日前に実家に帰ることを決め、子供4人の母である姉にも声をかけたら

姉にも時間があるそうなので、一緒に帰ることになりました。

私は4人兄弟の三番目ですが、兄と弟もその日家にいたので、

家族全員が揃い楽しいひと時を過ごしました。

姉家族は子供と共にお寿司を。兄はお父さんの好きなお酒を。私はケーキを持ち寄り、母の手作りの

おかずと共に祖母含め、みんなで食卓を囲みました。

突然私が帰ることを決めてから数日間、兄弟同士そんなに打ち合わせもせず、

みんながそれぞれの思いを抱き、実家に集まった結果、本当に幸せなひと時を過ごすことができました。

父は、昔から私にとっては大きすぎる存在でした。

お酒を飲んでは、母に暴言を吐き、私はいつも恐怖に怯えていました。

そして一生懸命父に好かれようと、父の機嫌を損なわないように良い子にいようと必至でした。

暴言を吐かれる母は、黙るだけでじっと我慢。

そのような両親をずっと見て育った私は、間違えて身につけた感情をずっとずっと

繰り返し感じながら生きてきました。

(先日、その感情についての素晴らしい気づきもありましたが、ここでは書ききれないため

またの機会にお伝えいたします。)

いろいろと勉強させていただく中で、考え方を変えていったり、さまざまな気づきを得ながら

ここ何年かを過ごしてきた私は、幼少期のころに比べたら捉え方が変わったのも影響して

当時とは違う感覚を その父の日に感じました。

それはこの家族の間には深い愛があるということ。

目に見えるものではないけれど、私は間違いなく両親の深い愛に包まれて育ってきたんですね。

両親は口に出しては言わないけれど、私がその日感じたことは確かです。

父は、口下手で、素直に気持ちを言わなくて、いつも怒ったような顔をしているけれど、

その日は、いつになく終始穏やかな表情で食卓に存在していました。

みんなが集まってくれたことが本当にうれしかったみたいです。

父はみんなに自分の生い立ちを話し始めました。

このような調子です。

~63歳の父は戦後に生まれ、貧しい家計の影響で小学5年生から働き、

中学を卒業してからは、度重なる非行で母親に迷惑をかけた。父親は病気で不在。

…(中略)そして、お前たち兄弟がポコポコと生まれた。~

甥っ子、姪っ子たちが周りでキャーキャーと遊び、騒ぐなか、

30分にも渡る演説でしたが、父は一生懸命話をしていました。

締めくくりは、

『この話がみんなにどう伝わるかわからんが、何か心にクッとくるものがあればいいな~と思って

話しました。ご清聴ありがとうございます。』

父がお酒を飲みながらこんな丁寧にみんなに自分のことを話すなんて、初めてです。

びっくりでしたが、なによりも私は感謝の気持ちでいっぱいでした。

父だけに感謝しているのではなく、父の両親である亡き祖父母。

その祖父母を生み育てた、その上の世代の人たち、さらにその上の世代の人たち。

きっと、並大抵の苦労ではなかったでしょう。

生きるために、命をつなぐために、わが身を犠牲にしてまで、愛情を注いでくれたから

今の父や、母、わたしたちがいる。

それって当たり前のことじゃないな。

ありがとうございます。と、深々とお礼を差し上げたい気持ちになりました。

ずっと、ずっと、やり方が気に入らなくて反発していた、私の家系に代々伝わる先祖供養。

やり方にこだわるよりも、日々『感謝』の気持ちを持って、その場に適した方法で

その気持ちを示してゆけば、いいんだな。

そんな風に思うことができるようになりました。

この日を機に今まで頭では分かっていたけれど、なかなか心が追い付かない部分を

納得のいく捉え方に変えることができました。

そう思えるようになれたのも、家族の深い愛があったからこそだと私は思います。

毎月、親が帰ったら喜ぶ日があります。

できるだけその日に帰って、もっともっと両親や家族とお話ししたいな。

そうすることが私のとっての幸せでもあることに気づきました。

私も、相手も大切にする方法。

家族の愛は、見えにくく、感じにくいものだけれど、

それらに一つでも気づくことができると、溢れんばかりの幸せが自分の内側に湧き出る。

そんな風に感じています。

ただし、過去にまだ気づかぬ原因があるならば私はとことん向き合い、

より一層の幸せを感じてゆきたいです。

そんな素敵な父の日でした♪