2017.02.09 投稿者:JTC-礒田修幸
05-ドラマ「嫌われる勇気」第5回より(アドラー心理学)
こんにちは。 講師/心理カウンセラーの礒田です(^^)
アドラー心理学を題材とした書籍「嫌われる勇気」。
今回は第5回目。ドラマもちょうど折り返し地点ですね。
今回も話の内容よりもそのテーマに焦点を当てて綴っていきます。
(※以下、ネタバレになる部分もありますので、ご注意下さい)
さて今回のテーマです。
「課題の分離」
まさに「嫌われる勇気」の代表ともいえるこのテーマは心理学でもよく出てくる理論です。
私は私、あなたはあなた。
多くの問題が自分と相手の間にある”境界線”を意識できないことから起こってしまうことが多いように思います。
ドラマでも子育てを例に教授が説明をしていましたが、みなさまは、普段他者との”境界線”を意識して日常を過ごしていらっしゃるでしょうか?
親は子どもと。上司は部下と。
愛するパートナー同士や友達同士もそうです。
私たちにはどんなに親密な間柄でも”境界線”が存在します。
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親が大切なわが子の将来を心配するあまりに
「良い大学に入れば将来も安定するものよ。さぁ受験をがんばりましょう!」
と小さいころから子どもがしたい遊びを取り上げて、英才教育につとめるのも
上司が心がついていかず仕事をやめたいと言っている部下に
「君の為を思っていっているんだ!あきらめずに頑張りなさい!」
と部下を叱咤激励するのも
第一回でも触れたようにうたたねで気持ちよさそうにソファーで寝ている奥さんを起こし
「ここで寝たら風邪ひくし、寒いからベッドで寝たほうが絶対いい!」
と無理矢理起こしてベッドに連れていくのも
相手が自分にとって大切な存在だからです。
身近で大切な人ほど、相手の人生や価値観、考え方や気持ちに口を出し
自分の価値観で変えようとしてしまうのが私たちです。
その時、私たちは自分と相手の間にある”境界線”を踏み越え、相手のエリアに侵入してしまっています。
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「課題の分離」はその”境界線”を意識し、他者の課題に手を出さない大切さを語っています。
自分は自分の課題を全うする。
他者の課題に手を出してしまうとその他者が自分でできる能力を奪ってしまうことになり、結果自信喪失につながります。
「じゃあ助けないの?」
「冷たくなったみたいで、うーん…」
とよく言われますが、助けないのではありません(*^^*)
相手が求めた時には、情報を伝えたり、選択肢を示してあげることは大切です。
なのでまずは、「自分自身が自分(自分の課題)を生きること」
これが人生の目標です。
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世界的カリスマセラピストのカール・ロジャーズも人生をかけてありのままの自分自身に近づこうとその万年を費やし、また、それくらい時間のかかるものだと悟りました。
僕の今年の目標も「より自分自身に近づく」です。
みなさんはこの「自分自身になる・近づく」についてどのようなイメージをお持ちですか?
産まれてから、様々な環境に身を置き、親も含め様々な他者から影響を受けてきた私たちは
親の望む自分で居続ける方もいらっしゃるでしょう
社会の期待に応え続ける方もいらっしゃるでしょう
その中で自分自身そのものになるのはとても難しいことですが、だからこそ人生をかけて取り組んでいく課題ではないのかはと思います。
「自分自身になる・近づく」
みなさんのご意見も是非、お会いした時にお聞かせください(*^^*)
乱文を最後まで、お読みくださりありがとうございました。
講師/心理カウンセラー 礒田修幸
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