2016.06.06 投稿者:JTC-出口 さゆり
107-失う前に気づく方法
こんにちは。
日本心理カウンセラー養成学院 講師・心理カウンセラーの出口さゆりです。
「失って初めて気づくこと」
最近、このテーマでものごとを考える機会に巡り会います。
巡り会う…というよりも
他でもない、私自身がこのテーマで考えたい時期なのでしょう。
先日、実家に帰った時にいらっしゃったお客様とのお話でこのテーマを考えさせられました。
私はその方と初めてお会いし、どんな人生背景があるかなんてもちろん存じ上げませんでした。
話しの流れでその方のご両親のお話しをしてくださいました。
その方が小学生の頃、お父様を亡くされ、
翌年にはお母様もご病気で亡くされたことを話してくださいました。
詳しくは書きませんが、
私はその話を聞いて、思わず涙が溢れてきました。
親が生きているうちに、いろんなことをしてあげたい。
何が喜ぶかな?
なんて、夫婦で話したりもします。
旅行に連れて行ってあげたい。
お花をプレゼントしたい。
美味しい食事に連れてってあげたい。
いろいろありますが果たして喜んでくれているのかな?
という思いはずっと無くなりませんでした。
しかし、その方のお話しを聞いてこう気づいたのです。
「何も特別なことは求めていない」
ということを。
少なからず私の両親はそうなのかもしれないと思いました。
月一度、帰ってきてくれたらそれで良い。
主人を連れて、月一度だけ、笑顔を見せに来てくれたら、それが嬉しい。
そう思ってるんじゃないかな?
と、その時私の両親含めみんなで話をしていて思いました。
そのお客様は、
早くに両親を亡くされ、
したくてもできないとりとめのない会話や感情がぶつかり合う喧嘩さえも、とてもとても羨ましいとおっしゃいました。
羨ましさの背景には、
失った、もう会えない、肌に触れることもできない悲しさがあるのではないかと思うと、なんとも言えない気持ちでした。
失って初めて自分ならではの気づきが得られるかもしれません。
しかし、それ以上に
他者の経験を聞いて視野が広まる可能性を私は実感しました。
「失って初めて気づくこと」
これは、もしかしたら、
いろんな経験をされた人との心の会話によって、
「失う前にもきっと気がつけることもある」
のではないかな。
そう思いました。
だから、これからも、
生徒さんやクライエントさん、
友だちや初めて出会う方、会社の仲間との心の会話を大切な宝物にしていきたいと思います。
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当学院の講座を卒業された方も、
初めての方も、心理学の授業を通して皆で心の会話をしませんか?
大手を広げてお待ちしています。
一人一人の経験がきっと誰かへのプレゼントになると思っています。(^-^)